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技能実習事業場への監督指導状況
2024-10-28
厚生労働省は、外国人技能実習生が在籍している事業場に対して令和5年に実施した監督指導・送検の状況をまとめました。監督指導を行った1万378事業場の7割を超える7602事業場で労働基準関係法令違反がみつかり、是正するよう指導しました。違反内容が重大・悪質として送検したのは27件に上りました。
何らかの違反が発覚したのは対象事業場の73・3%。内容別の違反率は、使用する機械等の安全基準が23・6%でトップとなり、割増賃金の支払い16・5%、健康診断結果についての医師等からの意見聴取16・2%、労働時間14・7%などと続きます。
外国人技能実習機構から労働基準監督署への通報が、是正勧告につながったケースも少なくありません。同機構からの通報件数は2173件で、2年連続で2000件を超えました。通報に基づき立入調査を行った鉄鋼業の事業場のケースでは、技能実習生3人および日本人1人に対して36協定で定めた1カ月当たり80時間を超える違法な時間外労働を行わせていました。従事させていた時間外労働は技能実習生が月最大90時間30分、日本人が同114時間に及びます。労働基準法違反として是正勧告するとともに、時間外労働を月80時間以下とするよう指導しました。
是正勧告を受けた事業場は、特定の労働者・部署に業務が集中していた状況を解消するため、業務の平準化と、一部業務のアウトソーシングを進め、全体の業務量を削減しています。