本文へ移動

新着情報とお知らせ

労災認定 精神疾患が過去最多
2024-10-18

 仕事によるストレスを原因とする精神障害の労災請求・支給決定件数がともに過去最多となったことが、厚生労働省の「令和5年度・過労死等の労災補償状況」で明らかになりました。これまで最多だった4年度に比べ、請求件数が33%、支給決定件数が24%増えています。増加の理由として厚労省担当者は、昨年9月に精神障害の認定基準を改正し、強い心理的負荷があったと認められる出来事の具体例を示したことなどを挙げています。

 5年度における精神障害の労災請求件数は3575件で、前年度比892件増加。支給決定件数は883件で、173件増えました。請求は3年連続、支給決定は5年連続で最多を更新しました。

 業種別にみますと、請求件数は多い順に医療・福祉888件、製造業499件、卸売業・小売業491件、運輸業・郵便業311件などとなりました。支給決定件数は医療・福祉219件、製造業121件、卸売業・小売業103件、運輸業・郵便業101件などと続きました。

 支給決定事案について、業務による負荷につながった出来事をみますと、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が157件(前年度比10件増)で最多。以降、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が111件(22件増)、「セクシュアルハラスメントを受けた」103件(37件増)と続きます。極度の長時間労働や心理的負荷が極度のものなど、「特別な出来事」は71件でした。

 一方、脳・心臓疾患は請求件数が220件増の1023件、支給決定件数が20件増の214件となりました。

TOPへ戻る