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4月毎勤統計調査発表
2024-07-05

基本給について一定の伸びが続いています。厚生労働省が発表した4月の毎月勤労統計調査では、基本給にあたる所定内給与は前年同月比2・3%増と29年6カ月ぶりの伸び率でした。夏に向け春季労使交渉の賃上げ効果がどこまで明確になるかが焦点になります。

 2023年は賃上げ率が3%台に達し、24年は5%台

とさらに高い水準を記録しました。4月の基本給には早期に妥結した企業の賃上げが反映されました。

 正社員ら一般労働者に限ってみましても、基本給は前年同月比2・3%増でした。振れが少ない共通事業所ベースの数値では2・1%上昇で、8カ月連続で2%台で推移します。

 足元では人手不足を理由とした賃上げも広がっている可能性が高いです。パートタイムで働く人の時給は3・6%増でした。23年7月以降3%超えで推移しており、正社員よりも賃金上昇がみられます。

 賃金の伸びがより明確になるのは夏以降となる可能性があります。厚労省の調査によりますと、23年の場合、4月16日~5月15日に改定後の賃金を支払い始めた企業の割合は39%でした。5月16日~6月15日の割合は20%、6月16日~7月15日も15%、7月16日~8月15日も10%に上ります。

 他方、賃上げがインフレに追いつく時期は見通せません。物価変動の影響を除いた実質賃金は4月に0・7%減と過去最長の25カ月連続マイナスでした。3月の2・1%減から落ち込み幅は減少したもののマイナスが続きます。

 算出時の指標となる持ち家の家賃換算分を除く消費者物価指数は2・9%上昇でした。インフレ率は今後、再加速のリスクがあります。6月以降の物価は光熱費の上昇が見込まれています。政府が物価高対策として進めてきた電気代やガス代を補助する事業が5月使用分で終了したためです。

 中東情勢の悪化や円安も物価上昇圧力となります。

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