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4年度に協会けんぽが支給した傷病手当金は31万1099件で、前年度の15万4897件から2倍以上増えました。傷病別では新型コロナがほとんどを占める特殊目的用コードが15万1263件(48・62%)、精神疾患が5万6341件(18・11%)、感染症・寄生虫症が2万2096件(7・10%)、がんが2万1444件(6・89%)などとなっています。
支給総額は329億7392万8182円で、前年度の265億8880万986円から25%ほど増加しました。支給金額が最も多い傷病は精神疾患で、114億6209万3206円(34・76%)となっています。新型コロナは2番目に多い56億6861万5394円(17・19%)でした。そのほか、がんが43億7166万7411円(13・26%)、筋骨格系・結合組織の疾患が25億1043万4959円(7・61%)、循環器系の疾患が24億435万4666円(7・29%)などと続きます。
傷病別の支給件数の推移をみますと、新型コロナは平成30年度と令和元年度が0件、2年度が921件、3年度が1万6712件、4年度が15万1263件と、3年度から4年度にかけ急増しました。厚労省の通知により、4年8月9日~5年5月7日までの間、申請の際に医師の意見書を不要とした扱いが大きく影響したとみられます。5月8日以降は有症状・無症状を問わず、医師の意見書に基づき、療養のため労務に服することができない期間、傷病別手当金を支給しています。
精神疾患は同じ順で3万932件、3万5849件、4万2712件、5万1054件、5万6341件と、一貫して伸び続けています。総件数に占める割合は同一順で29・09%、31・30%、32・72%、32・96%、18・11%となりました。
精神疾患が占める割合を、新型コロナを除いた数でみますと、2年度が32・95%、3年度が36・95%、4年度が35・25%と、右肩上がりの状況が続きます。支給金額ベースではさらにこの傾向が強まり、2年度が35・12%、3年度が39・28%、4年度が41・98%と、4年度は4割を超えました。
1件当たりの平均支給日数は19・28日で、前年度の31・00日から急減しました。新型コロナが平均7・43日と、傷病別で最も短くなっていることが影響したと考えられます。平均支給日数が相対的に長い傷病は、がん(36・59日)、循環器系の疾患(36・26日)、精神疾患(35・06日)などでした。