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雇調金支給6.2兆円
2023-03-10

 新型コロナウイルス禍で従業員を休ませた企業に対し、休業手当の一部を補填する雇用調整助成金(雇調金)の特例制度が1月末で終了しました。感染拡大以降、支給した額は累計で6兆2千億円を超え、雇用保険財政は積立金から3兆円以上を借り入れている状況です。失業を抑制する役割を果たしたものの、財政再建が急務。再建に20年以上かかるとの指摘もあります。

 特例制度は2020年1月に始まりました。感染拡大に応じ、支給額を増やすなど拡充してきました。

 経済活動の再開に伴い、22年10月から1万5千円だった従業員1人当たりの日額上限を1万2千円に縮小。12月に9千円へとさらに引き下げ、23年2月からは従来と同じ8355円に戻ります。

 厚生労働省によりますと、1月6日までの支給決定額は累計6兆2668億円に上ります。原資となる雇用安定資金は底をつき、雇用保険の失業等給付の積立金を取り崩して対応しています。積立金にどう返済していくのかが今後の課題です。

 厚労省は、財政立て直しに向けて4月から雇用保険料率を現在の1・35%から1・55%に引き上げます。

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