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業務上の腰痛は月曜日、午前9~12時に集中して発生する傾向にあることが、労働安全衛生総合研究所がまとめた報告書で分かりました。 報告書は平成30年~令和元年に発生した休業4日以上の業務上腰痛計1万208件を分析しました。業務上腰痛の発生状況をみますと、平成28年は4751件で業務上疾病の64・7%、29年は5078件で64・7%、30年は5043件で58・1%、令和元年は5165件で62・2%、2年は5616件で37・3%を占めています。 2年は業務上腰痛の割合が大きく下がっていますが、背景には新型コロナウイルス感染症があります。新型コロナの6041件を除くと62・4%になり、業務上疾病の大部分を占める傾向に変化はみられません。 発生曜日別にみますと、休み明けの月曜が最も多く、2007件で19・7%を占めました。火曜は1690件で16・6%、水曜は1570件で15・4%、木曜は1582件で15・5%、金曜は1579件で15・5%、土曜は1038件で10・2%、日曜は722件で7・1%となっています。 発生時刻は10時台が1436件(14・1%)で最多でした。次いで11時台が1335件(13・1%)、9時台が1247件(12・2%)となっています。午前中の9~12時に約4割が発生していました。 発生の原因となりました起因物は「なし」が4827件(47・3%)となりました。「荷姿の物」が2710件(26・5%)、「その他」が972件(9・5%)と続いています。人力運搬機は162件(1・6%)、機械装置は113件(1・1%)でした。 業種別にみますと、保健衛生業が3195件(31・3%)で最も多くなりました。次いで商業が1688件(16・5%)、製造業が1527件(15・0%)、運輸交通業が1407件(13・8%)となっています。保健衛生業での内訳は社会福祉施設が2483件、医療保健業が688件、その他が24件でした。 腰痛は業務中に重量物を持ち上げる際、予想よりも軽かったり重かったりして、腰に負担がかかって発生した場合や、腰に負担のかかる業務に従事し続け発生した場合などに業務上災害として認定しています。 |